食品各社 中国産に見切り メラミン混入 生産体制見直し検討

有害物質メラミン混入の恐れがある中国製牛乳を使った食肉加工大手、丸大食品が菓子回収を発表してから27日で1週間。日本の食品メーカーが中国産原材料の調達を見直す動きが出てきた。メーカー各社は中国製冷凍ギョーザの中毒事件を機に検査体制を強化してきたが、消費者の中国産に対する不信がさらに高まるのは必至で、原材料購入にとどまらず、生産体制の見直しに発展する可能性もありそうだ。

 菓子大手の江崎グリコは、中国の子会社「上海グリコ」の原料調達先を変更した。同子会社はこれまでビスケット用の粉乳を現地で調達していたが、全量をオーストラリアとニュージーランド製に切り替えた。

 即席めん最大手の日清食品では、香港の現地法人がメラミン混入事故を起こした大手乳製品メーカー「伊利集団」から牛乳を仕入れていたことが判明。同現地法人は伊利との取引を打ち切ることを検討するとともに、牛乳や乳原料を順次、中国以外から調達していく方針だ。

 また、乳業大手の森永乳業は、中国ハルビンの合弁会社の検査体制を強化する。同合弁は現地で原料となる生乳を調達し、粉ミルクを生産している。原料にメラミンの混入がなく安全であることを確保できたが、安全確保を含めた品質管理をいっそう徹底するのが狙い。このため日本から検査技術者を現地に派遣した。上海でカフェラテなど乳原料の飲料8品目を現地向けに生産しているビール大手のサントリーも、従来対象となっていなかったメラミンの検査を国内も含めて検討する。

 ただ、原材料価格が高騰していることもあって、価格が安い中国製の食材を排除することは難しいのが実態。実際、冷凍ギョーザ事件で中国での生産縮小を決めたのは、問題のギョーザを扱った日本たばこ産業(JT)のみ。食品メーカーの間では「農産物の大半は中国に頼っている。これを止めると量の確保が難しく、ほかに代替できる国もない」との声が多い。

 「想定外のものが入ってくることも想定して検査を行う」(日清食品)としているが、今後、メラミン混入問題が追い打ちとなって、中国産原材料の比率を低減させていくメーカーが増える可能性は高い。中国で生産する日本の食品メーカーは、日本国内の生産比率を高めるといった抜本的な対策に迫られることにもなりそうだ。

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