「液晶テレビ」関連株は調整必至

 モノの値段は需要と供給のバランスで決まる。本コラムではこの図式でさまざまな商品の「価格」を取り上げてきたが、今回は液晶パネル。「北京五輪まではメーカー各社の株価が安泰」というのがさまざまなメディアの論調だ。が、複数のネタ元から生々しい情報が入ったので報告する。
 業界筋によると、今年度の液晶パネル需給は「不足」が続き、特に北京五輪までは価格が崩れないというのが定説だった。ところが、「5月末から値段が弱含み始め、6月に入ってからは一段と下落している」(アナリスト)という。特に身近なテレビ用パネルは「完全に需給がクラッシュしている」(同)というのだ。
 その原因は、「32インチを中心に大増産したツケが回っている」(業界筋)こと。具体的には、昨年末から今年3月にかけ、五輪特需を見越してメーカー各社が大増産したものの、製品が出来上がった4―6月期に入るとサブプラ問題や世界的な景気の冷え込みで販売が低迷。
「需要をはるかに超えたパネルを作ってしまったことにメーカーが気付き始めた」(同)
 こうした状況に一層拍車をかけたのが、ソニー・サムスンの大幅値下げ。北米市場ではソニー連合の32インチテレビが600ドル台となり、他の低価格メーカー製品を駆逐しているという。ブランド力の強いメーカーが価格を下げたことで、2番手、3番手の他メーカーは販売減を見越して部材供給元への発注を減らしている。
 実際、ある大手部材メーカーの先月の売り上げは、前年同期比10%近い減少を記録。「液晶テレビ関連銘柄の株価は調整必至」(先のアナリスト)という構図が近く株式面をにぎわすことになりそう。“五輪神話”をうのみにするなかれ。

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