ゼネコンは2度死ぬ

 過日、地方のある大都市を私用で訪れる機会があった。この際、旧知の建築関係者から生々しい話を聞いた。「ゼネコンは2度死ぬよ」……。サブプラ問題に端を発した不動産市況の悪化が首都圏と同様、この地方都市周辺でも進んでいるのだ。
 私鉄やJR駅近くの大規模マンション開発計画が頓挫、資金繰りに窮する不動産開発業者(ディベロッパー)が急増中だという。現在、株式市場で複数のディベロッパーに関するきな臭い噂が渦巻いているが、これが全国規模で広がる気配を筆者は感じとった。が、問題はディベロッパーにとどまらない。先の関係者によれば、「マンション開発をアテにしていた中堅のゼネコン数社も資金繰りがタイトになっている」というのだ。
 今年4月から公共事業請負基準となる「経営審査事項」が大幅に改正され、地方の中堅中小ゼネコン各社は対応に四苦八苦していた。この改正は、「売上高重視」から「利益重視」へと従来の基準が百八十度変わったのだ。つまり、利益が出ていないゼネコンは、公共事業にありつけない仕組み。そこで、いくつかの会社は競って民間のマンション建設に生きる糧を見いだしていた、という構図だ。
 公共事業には参入できず、活路としていたマンションもダメとなれば、あとは深刻な状況が待ち受けている。現在、この関係者らが注目しているのは、「かつて民事再生法などで再建したいくつかのゼネコンが、“2回目の死”の瀬戸際にある」との観測が日々強まっていることだという。ここ数年、外資マネーを主導役に不動産市況は堅調に推移してきたが、その反動は大きくなりそうだ。

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