トヨタとホンダ、北米市場で明暗

 ガソリン価格高騰で沈む米国クルマ市場。日系メーカーの現地生産の状況も深刻になってきた。米国消費者の嗜好(しこう)に合わせ、大型ピックアップ生産を拡大させていたトヨタの傷が特に深い。同社は先に北米3工場の生産ラインを3カ月間休止し、減産すると発表した。米専門紙のデータによると、同社主力ピックアップの6月の販売台数は1万200台。一方、在庫は6万5000台に上り、市場では「ライン休止でもさばき切れない数値」(外資系運用会社)とみる向きが多い。
 売れ筋であるハイブリッド車「プリウス」は品薄が続き、「ユーザーの手元に届くのに2カ月待ちは当たり前」(同)。同社は製造ラインを変え、プリウスの現地生産に乗り出す構えだが、実際に製品が生まれるのは約2年先。「系列部品メーカーとの調整に手間取れば更に先になるリスクが大」(同)とされる。消費者の需要を的確に予想し、製造と在庫のバランスをとってきたトヨタだが、「致命的なミスマッチが米国市場で顕在化、株価にも相当なダメージが出そう」(外資系証券アナリスト)というわけだ。連日の年初来安値更新で16日には4580円まで売られた。
 好対照なのがホンダ。トヨタ同様、同社の大型ピックアップの在庫は少なくないが、「在庫絶対値の大きなトヨタに比べればケガの度合いは格段に小さい」(同)という。加えて、カナダの第2工場での製造を小型乗用車にシフトし、低燃費車を待ち望む同国ユーザーの手元にクルマが着実に届き始めているという。米国クルマ市場の動向を精査している投資家たちは、「トヨタ売り・ホンダ買いにポジションを変えている」(同)もようだ。
 ガソリン価格の高止まりが確実視される中、両社株価の明暗が今後より一層鮮明になるかもしれない。

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