「ソニーユナイテッド」に投資家ソッポ

「ソニーと投資家のギャップは当分埋まりそうもない」(外資系運用会社)……。
 過日、ソニーのアナリスト会合に出席した関係者がこう漏らした。
 会合にはハワード・ストリンガー会長が出席。同会長は経営理念である「ソニーユナイテッド」、つまり社内の縦割りを廃し、部門間のシナジー効果を上げようというスローガンの成果を披露した。具体的には、次世代DVD規格ブルーレイの勝利が「ユナイテッド」の成果として声高に強調された。
 ところが、運用や調査のプロたちは首をかしげることしきり。「当初から松下を陣営に取り込んだことが勝利の要因であり、ソニー独自の成果ではない」(別のアナリスト)と冷ややか。そもそもブルーレイのようなハードはコモディティー(日用品)化するピッチが速く、収益に貢献する期間がごくごく短くなっているのは明白。同会長らは営業利益率5%の達成、株主資本利益率(ROE)10%の目標をも提示したが、「当たり前すぎて話にならない。松下のように利益を出してから理念を語るべき」(同)との声まで出る始末。
 米系証券の著名アナリストが今後の利益の出し方に関して同会長に問い返した際、「『プレゼンの何を聞いていたのか』とハワードが声を荒らげる場面もあった」(同)ほど。同社株は年初から約30%下落。TOPIXの下げ10%強をはるかに上回る。
 同社を巡っては、子会社のソニーフィナンシャル上場に気を使っていたアナリストがリポートに手加減してきたフシがあるが、「今後は気を使うような上場案件がないため、態度を硬化させた向きが弱気一辺倒に傾く公算が大」(同)との声もある。投資家との間に生じた溝は、簡単には埋まりそうもない。

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