日本版サブプライムの予兆?

 米サブプライムローン問題が長期化し、着実に日本にも悪影響が及んでいるのはご存じの通り。海外からの投資マネーが枯渇し、中堅不動産ディベロッパー数社が破綻した。こうした動きとは別に、日本版サブプラ問題ともいえる現象が出ているのでご紹介。
 ある金融筋によると、最近一部大手銀が個人向け住宅ローン債権を専門業者、すなわち債権回収業者に売却し始めているという。バルクセールと呼ばれる売却手法で、数十億円程度の債権が売りに出されたもようだ。大半は、「景気が底入れした5、6年前に『相続税前倒しと低金利』をセールストークに積極販売されたローン」(金融筋)とされる。当時の新聞紙面では、〈住宅着工件数、バブル期超え〉との見出しが躍っていた。
 低金利と景気回復基調を背景に、団塊ジュニア世代が親の援助で積極購入した物件。が、実際にこれらが焦げ付き始めたというのがミソ。住宅取得には手数料や税金などさまざまな付帯費用がつきものだが、「安易に買った人の中には、購入当初から諸費用の捻出に苦慮する向きが少なくなかった」(同)。最近、業者に売りに出された債権はこうした案件が多いようだ。
 ただ、問題の根はここではない。団塊ジュニアは、「2%台後半の変動金利を選択した向きが大半」(銀行筋)。「市場金利がわずかでも上昇した途端、支払い困難者が激増する」(同)とされ、米国のサブプラ問題と同じようなリスクをはらんでいる。
 国内景気の足踏みが続く中、市場金利は当面上がりそうにないが、諸物価高騰など家計のやり繰りは厳しい時期で、延滞は増加傾向をたどるとみられる。
 日本版サブプラ問題が深刻化する下地は十分にある。

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。