トヨタに変調?コスト削減徹底の裏側

「トヨタが相当に苦しんでいる。変調と言ってもいい」(系列部品メーカー)――。トヨタを巡っては、北米の大型ピックアップやSUVの減産が伝えられ、足元の収益が落ち込んだばかり。日本だけでなく、米国でも高級車ブランド「レクサス」の苦戦が伝えられているのはご存じの通りだ。
 成功に甘んじることなく、常に危機意識を持つのは同社長年の伝統として知られ、かつては休み時間中の消灯徹底などが有名だった。最近はカラーコピーの削減や、一枚のA4用紙に4ページ分の印刷を施すなど、社員一人一人のコスト管理を一段と強めているとされる。
 こうした「コストカット」は過去に何度もあった話なのだが、「最近は自動車メーカーのキモである設備投資まで遅らせる傾向が強まっている」(前出のメーカー)という話が出てきたのだ。例えば、自動車製造ラインに欠かせない最新鋭の溶接ロボット。
「トヨタが購入に慎重姿勢を示していたのを尻目に、ホンダが今年中の大量導入を決めた」(アナリスト)とされる。こうした情報が系列企業やアナリストに伝わるにつれ、“トヨタ変調説”がまことしやかに浮上してきた、というわけだ。
 同社の最近の動向について株式市場からは「コピーの削減や設備投資抑制に躍起になるよりも、結果が出ないF1から撤退すべき時期にある」(外資系運用会社)との厳しい声も出始めている。ガソリン高や若者のクルマ離れに歯止めがかからない中、「小型車から超高級車まで手がける“フルラインメーカー”特有の苦悩がにじみ出ている」(前出の運用会社)とも言える。北米での減産、各種のコストカット。巨人トヨタがどう変わるのか。今後、株式市場の注目度が上がっていくのは間違いない。

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