松下電器産業は4日、原油高の影響で減便が相次ぐなど逆風に見舞われる関西国際空港の利用促進をグループをあげて取り組む通達を出す方針を固めた。国内のグループ従業員ら10万人以上を対象に出張などで関空利用を求め、現状の1割増を目指す。同社の福島伸一専務(関西代表)も「企業にとって空港インフラは重要な競争力」と話しており、今後、関西経済界全体に同様の動きが広がりそうだ。
同社が関空利用を促すのは、開港10年目の平成16年に続いて2度目。来週にも国内の全事業場長を対象に「関空の一層の機能強化に向けてグループをあげてさらなる利用促進を図る」と通達する。
同社では国内からの海外出張者だけで年間約3万人にのぼり、4年前の通達で関空利用率が6割から7割にまで上昇している。今回の通達は強制力や優遇制度はないものの「国内唯一の24時間空港の利便性を守る心に訴えることで年間利用者数は最低10%は増える」(福島専務)としている。
同社は、平成21年度までの中期経営計画で海外売上高の大増販を掲げている。新興国市場での販売力やブランド力の強化のため、従業員の中国・アジアなどへの出張が増えているといい、「減便が決まる欧米便とは違い関空で充実しているアジア便などは使い勝手が良いはず」(関係者)と通達効果に期待を寄せる。
関空の利用促進をめぐっては、関西経済連合会が昨年7月に利用促進強化についての宣言を発表、会員企業に利用を呼びかけた。しかし燃料高を背景に航空各社による減便が相次ぐなど逆風が吹いており、今回の通達を追い風として、関空を取り巻く環境の好転を図る考えだ。
